英検1級合格の鍵と言ってもいいのが語彙・単語です。
しかし、単語問題は最初にしていきなり難易度が高いため、苦しめられている受験者も多いのではないでしょうか?
「そもそもどのくらい覚えたらいいの?」、「難しくて覚えられない!」とお悩みの方もいるかと思います。(単語の勉強って地道で退屈だし…)
ただ、逆に言うと単語を攻略できれば合格に近付きます!
本記事では、仕事をしながら6か月の独学で英検1級に一発合格した筆者が、おすすめの単語帳と、実際に行った単語の覚え方をご紹介します。
何冊も単語帳に手を出す必要はないです。
何となく単語を眺めて、赤シートをスライドさせて、付箋を貼って…の繰り返しでは意味がありません。
どうせやるなら効率的に着実に覚えていきましょう!
英検1級合格に必要な単語数は?
英検1級合格に必要な単語数はおよそ10,000~15,000語と言われています。
では一からこの大量の単語を覚えなければいけないかと言うと、そうではありません。
英検1級を受験される方はおそらく英検準1級を取得されているか、同等の英語力をお持ちかと思います。
準1級合格に必要な単語数はおよそ7,500~9,000語と言われていますので、あと平均…4,000語といったところでしょうか?(十分多いですね泣)
ただ、私も準1級を取得してから1級に挑戦しましたが、市販の単語帳は後述する1冊しか使いませんでした。
あとは過去問や模擬試験を解いて分からなかった単語や熟語をノートに書き出して覚えました。
結局、何語覚えなきゃいけないというより、過去問・模擬試験が70%~80%くらいは解けるようになるまで必要といった感じです。
難関の単語問題
2024年度以降の英検1級の一次試験は↓のような構成になっています。
- 大問1(リーディング):短文の語句空所補充
- 大問2(リーディング):長文の語句空所補充
- 大問3(リーディング):長文の内容一致選択
- 大問4(ライティング):英文要約
- 大問5(ライティング):英作文
リーディングセクションの大問1では短文の語句空所補充問題が22問出題されます。
そのうち初めの18問が単語の穴埋め、後ろの4問が熟語の穴埋めです。
選択肢が4つ与えられ、一発でこれだ!と選べればお見事ですが、なかなか手ごわく、私も最初の頃は「全部分からん!」と消去法すら使えない状態でした。
大問1で出題される可能性のある単語をすべて網羅することは難しいので、せめて推測でも選択肢を絞っていけるくらいに単語力を付けておきたいですね。
おすすめの単語帳『英検1級 でる順パス単』
単語帳は各社からたくさん出版されていますが、おすすめの単語帳は『英検1級 でる順パス単』(旺文社)です。
私はこちらの1冊のみ使いました。
パス単は10年分の過去問を分析し、出題頻度が高い語順に掲載されているため、効率的に覚えられて便利です。
全部で2400語収録されており、構成は↓のようになっています。
<単語編> |
でる度A よくでる重要単語 700 |
でる度B 覚えておきたい単語 700 |
でる度C 力を伸ばす単語 700 |
<熟語編> 300 |
単語の意味だけでなく、例文も載っているため、実際にどのようなシチュエーションで使われるか確認できます。
また、類義語や語源が紹介されている語もあるため、覚えるとき、思い出すときの助けになります。
私は↓のような感覚で取り組みました。
<単語編> |
でる度A よくでる重要単語 700 ←絶対覚える |
でる度B 覚えておきたい単語 700 ←できれば全部覚える |
でる度C 力を伸ばす単語 700 ←なるべく覚えたい |
<熟語編> 300 ←絶対覚える |
単語の覚え方・勉強方法
では、私が実際に行った単語の覚え方を6つのポイントに分けて紹介します。
小さな目標を立てる
まずは「毎日何語または何ページずつ覚える」といった小さめの目標と、「この週はでる度A、この週はでる度B」「この月までに単語帳1周」といった中長期の目標を立てるといいです。
最初から全部覚えなきゃと意気込むと単語帳を開けたくなくなりますからね。
単語の意味を覚える
書かれている日本語訳にとらわれ過ぎないようにしましょう。
その単語が持つニュアンスやイメージをとらえると、空所補充問題を解く際により柔軟に当てはめやすいです。
発音する
目だけより口と耳も使った方が少しでも記憶に残りやすくなります。
人は自分で発音できない音は聞き取れないという説があるように、発音はリスニングにも役立ちます。(ついでに勉強中の居眠り防止にも!)
『でる順パス単』は音声ダウンロード・アプリ対応なので、活用してもいいですね。
類義語や語源にも目を通す
たとえば、語源を知っておくと、単語自体の意味が分からなくても「この接頭辞*はこの文では合わなさそうだな」など推測のヒントになります。(*pro-:前に など)
初めはそこまで余裕がないかもしれないので、ふーんくらいに見ておき、2周目あたりからふむふむと読み込むようにしてみてください。
例文を確認する
単語は意味だけを覚えようとせず、その単語が実際にどう使われるのか例文で確認しましょう。
例文は単語のイメージを具体化するのに役立ちます。
翌日は必ず前日の復習から行う
大事なのは翌日に前日の復習をすることです。昨日覚えたはずでも翌日にはあっさり忘れているものです。
新しく単語を覚えることに意識が向きがちですが、まず前日の復習をしてから新しい単語に進みましょう。
↓のように復習し、記憶を定着させることを心掛けました。

赤く濃いほど新しく、覚えるのに時間がかかり、何度も復習するうちに時間がかからなく(色が薄く)なっていくイメージです。
ちなみに、単語帳の同じページの中でも1つ目の単語、2つ目の単語と覚えていき、たとえば3つ目の単語の意味が思い出せなかったらまた1つ目の単語からやり直し、のようにとにかく反復確認をしていました。
そうすると嫌でも1つ目、2つ目は覚えていきますね。またお前かよみたいに。
まとめ:千里の道も一歩から!
今回は筆者が実際に行ったおすすめの単語の覚え方をご紹介しました。
英検1級合格に必要とされる単語数はかなり多く、高い壁であることに間違いはありません。
しかし、単語力を付けることで空所補充問題だけでなく、長文読解やライティング、リスニングにも活き、合格へ近付くことも確かです。
みんな通る道ですので、諦めずに、毎日少しずつでもいいので取り組んでみてください!