【型に沿って書けばOK】英検1級ライティング対策│英作文の書き方

英検

英検1級のライティングで手が止まっていませんか?

私は初めて過去問を解いた時、一行も書けませんでした… そもそも日本語ですら何のアイディアも出てこなかったです。

しかも、ライティングは○×で判定できないので、書いてみたところでどう答え合わせしたらいいか分からないですよね。

独学の場合、添削をしてくれる人もいないですし。

最初は途方に暮れていましたが、それでも本番では筆記試験の中でライティングが一番正答率が高かったので、対策はできるものです。

本記事では、仕事をしながら6か月の独学で英検1級に一発合格した筆者が、英検1級のライティングはどんな問題が出るのか?どう書いたらいいのか?という疑問にお答えします。

今回はライティングのうち英作文の対策に絞ってご説明します。

文章の型は決まっているので、あとは使える表現を増やして組み合わせていけばOKです。

それではいってみましょう!

試験概要

ライティングではどんな問題が出るのか、どのように採点されるのか見てみましょう。

ライティング問題の内容

2024年度以降の英検1級の一次試験は↓のような構成になっています。

筆記(100分)
  • 大問1(リーディング):短文の語句空所補充
  • 大問2(リーディング):長文の語句空所補充
  • 大問3(リーディング):長文の内容一致選択
  • 大問4(ライティング):英文要約
  • 大問5(ライティング):英作文

筆記試験のうち、大問4と大問5がライティング問題です。

大問4は英文要約です。300語程度(3パラグラフ程度)のエッセイを読み、90〜110語で要約します

大問5は英作文です。トピックが与えられるので、自分の主張を決めてその理由を3つ挙げ、「序論→本論→結論」の構成で200~240語程度のエッセイを書きます

トピックの内容は社会問題や国際問題などが多く、「Yes/No」または「Agree/Disagree」を問うことがほとんどです。

配点と採点基準

配点は大問4、大問5それぞれ32点満点です。

以下の4つの観点で採点され、それぞれ8点満点です。

  • 観点1:内容

    課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているかどうか

  • 観点2:構成

    英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか

  • 観点3:語彙

    課題に相応しい語彙を正しく使えているか

  • 観点4:文法

    文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか

英作文の書き方・対策

では、具体的にどのように英作文(エッセイ)を書けばいいかご説明します。

エッセイの構成・型

エッセイの構成(=型)は決まっているので、それに当てはめて文を書いていきましょう。

英作文の問題には以下の指定があります。

  • 与えられたトピックについてエッセイを書く
  • 自分の主張を支える理由を3つ挙げる
  • 構成:序論(introduction)、本論(main body)、結論(conclusion)
  • 語数の目安:200~240語

なので、エッセイ全体の構成は↓のようになります。各パラグラフ(段落)の長さの目安も書いてみました。

エッセイ構成語数(文数)の目安
1. 序論(主張)約35~45語(2~3文)
2. 本論(理由)①約45~55語(3~4文)
3. 本論(理由)②約45~55語(3~4文)
4. 本論(理由)③約45~55語(3~4文)
5. 結論(再主張)約30~40語(2~3文)

各パラグラフは↓のような構成が書きやすいです。

エッセイ構成パラグラフ構成例
1. 序論(主張)トピックの現状や背景の説明(1~2文)
意見の主張(1文)
2. 本論(理由)①理由の提示(=トピックセンテンス、1文)
理由の根拠や具体例の説明(=サポーティングセンテンス、2~3文)
3. 本論(理由)②
4. 本論(理由)③
5. 結論(再主張)本論のまとめ(1~2文)
主張の言い換え(1文)

書き方の手順と時間配分

型が分かったところで、いざ問題に着手です。

↓のような手順と時間配分で取り掛かるとよいです。

  • 主張と3つの理由を考えてメモ:約5分

  • 本文執筆:約17分(序論 3分、本論 各4分、結論 2分)

  • 見直し、誤字や語数を確認: 約3分

問題集を使った勉強法

最初に過去問で腕試ししてみることをおすすめしますが、私は早々に砕け散ったので以下を使い込みました。


出題される可能性が高い12の分野ごとに、答案にそのまま使えるコンテンツブロック(パラグラフ単位の英文)が全部で212掲載されています。

『英作文問題完全制覇』を使った勉強法はいたってシンプルです。

  1. インプット:コンテンツブロックごと覚える
  2. アウトプット:問題を解く(コンテンツブロックを組み合わせればいい!)

一言一句覚えなくても、「こんな主張の仕方があったな」と思い出せれば、あとはトピックや自分の立場に応じて組み合わせたり、アレンジすればいいんです。

丸暗記は意味がないとも言われますが、もらえるアイディアはもらっておきましょう。何も思い付かず手が止まるのが一番困りますからね。

ちなみにこのコンテンツブロックは面接でも大いに役立ちます。なので、面接の準備もできておトクです。

添削は自分の英文と模範解答を分析することで十分に力が付きます。

単語や文法、「本当はこう書きたかったんだよなー」という部分を調べ、模範解答からはより良い表現を盗んでマネしていきましょう。

書き方のコツ

最後に私が感じる英作文のコツを3つご紹介します。

● 書きやすい主張、理由を選ぶ

自分が本当に考えている立場を書く必要はありません。それっぽい根拠を挙げて全体として一貫性のあることを論じられればいいです。

少なくとも面接ではないので、それ以上突っ込んだ質問をされることはないですしね。

● 定型表現を増やす

序論で使える「In my opinion, …」

本論で使える「Firstly, …」「Secondly, …」「Lastly, …」

結論で使える「In conclusion, …」

など、使い回せる表現を増やすと、毎回迷わなくて済むので時間短縮に繋がります。

● 1行に何語ずつ書くか決める

単語数を数えるのは時間のロスなので、最初から1行に約8語ずつ書くなど決めておくとカウントしやすくなります。

まとめ

ライティングは型や定型表現を使って書くことで大分ラクになります。

「書けない!」現象に陥るのは、どうやって書いたらいいか、なんて答えたらいいかが分からないからです。

「書く」というアウトプットを意識しがちですが、インプットも実はポイントです。

型に沿って、使える言い回しを活用して書けば、それらしいエッセイに仕上がります。

まずはマネをして書くところから始めてみましょう!