「英語を学ぶなら本場で」と海外留学を考えている方もいらっしゃると思います。
私も長らく英語を勉強していた中で、海外留学は1つの大きな目標であり、憧れでした。
いざ留学するとなったら「どこの国に留学するか?」を決めないといけないですよね。
定番のアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダのほか、アジア圏でもフィリピン、シンガポールなど選択肢があります。
筆者はもともとアメリカ英語を勉強していたので、アメリカに行く気満々でしたが、気付いたらオーストラリアに留学していました。
今ではこの選択は間違ってなかったと自信を持って言えます。
そこで本記事では、「本当に感じた」オーストラリア留学がおすすめな理由・メリットを10項目厳選してご紹介します。
海外留学をするか、また行き先をどこにするか迷っている方は参考にしてみてください!
オーストラリアに留学して感じたメリット10選

まず、前提として私が留学した時の状況は↓です。
・大学生の時に1年留学
・大学の協定校(交換留学)制度を利用
・滞在したのは割と田舎の小さめな都市(人気観光地としてはあまり名前が挙がらない・・・)
・ホームステイではなく寮生活
あくまで私の体験した例になってしまいますが、1つずつメリットを見てみましょう。
治安がいい
オーストラリアは世界の中で比較的治安のいい国とされており、世界平和度指数ランキング*でも18位と上位にいます(日本は12位)。
場所にもよりますが、夜1人での外出は避ける、所持品から目を離さないなど最低限気を付けていれば大きな危険は感じませんでした。
ただし、日本より安全でないことは確かなので、油断せずしっかり安全対策をしましょう。
また、人種差別もほとんど聞きません。
私自身、大学や旅行先を含め、態度や言葉で差別されたことはなかったです。
戦時中には日本がオーストラリアを攻撃した歴史があるため、戦争記念館や戦争記念日のイベントを訪れた際は、なんとも複雑な気持ちになりましたが、責められたりはないですし、平和を祈る気持ちは一緒です。
*出典:Global Peace Index 2025(Institute for Economics & Peace)
多文化国家である
オーストラリアは多文化国家で、様々な国・地域のバックグラウンドを持つ人が住んでいます。
イギリス、インド、中国、シンガポール、アメリカ、ブラジルなど世界各国から学生が集まっていました。
なので、留学先の大学でも寮でも国際交流ができ、アジア人・日本人が浮くということもなかったです。
日本にいてはなかなかできない異文化理解が深まります。
良くも悪くも色々なカルチャーショックを体験でき、人間力が増すはずです。
教育水準が高い
QS世界大学ランキングによると、オーストラリアの大学のうち6校が50位以内にランクインしています(日本トップの東京大学は36位)。
- メルボルン大学(19位)
- ニューサウスウェールズ大学(20位)
- シドニー大学(25位)
- オーストラリア国立大学(32位)
- モナシュ大学(36位)
- クイーンズランド大学(42位)
出典:QS World University Rankings 2026: Top global universities(Quacquarelli Symonds)
オーストラリアには大学が42校あり、そのうち国公立大学が37校、私立大学が3校、海外の私立大学が2校です。
ちなみに日本の大学数は810校とのこと。
大学自体の少なさと、国公立大学の多さを考えると、レベルの高さがうかがえます。
留学先の学生は、既にどんな仕事に就きたいか考えていて、意識が高い学生が多いと感じました。
留学生への理解がある
現地の先生は、留学生が英語が流暢ではなく、異国の生活で大変であると理解を示してくれます。
ただ、日本が留学生に対してするような「おもてなし」やお客様扱いをされることはなく、評価は現地の学生と同じようにされたので、正直厳しさを感じました。
ですが、大学では留学生に対するサポート制度があったり、同じクラスや寮の人も、つたなくても伝えようとする意思と姿勢を見せればちゃんと聞いてくれます。
英語圏特有ですが、何も言わずに相手が空気を察してくれることはないので、困った時は思い切って助けを求めてしまうのが吉です。(これがなかなか難しいんですけどね…)
日本との時差が少ない
オーストラリア国内でも3つの標準時があり、夏には州によってサマータイムもあるので変動しますが、それでも日本との時差は約1時間です。
留学前に現地とやりとりをする際も、現地から日本の家族や友人とやりとりをする際も時差を考慮する必要がないので助かります。
見た目をあまり気にしなくていい
服装や髪形に無頓着な私にはありがたかったのが、見た目をあまり気にしなくてよかったことです。
色んな国・地域の人がいるため肌の色や体型、髪質などの違いが目立つこともないですし、普段の学生の格好は結構テキトーです。
朝シャンした髪のままだったり、スポーツウェアだったり、もはやカバンを持たずノートとペンだけしか持ってきていなかったり。
日本でよくいるバッチリメイクさんや髪しっかりセットさんや流行追っかけファッショニスタさんはあまり見かけませんでした。
余計なことに気を遣わなくていいと楽ですし、本業の勉強に集中できます。
食事が健康的
食事付きの寮に住んでいたのですが、ハンバーガーやピザばっかりということはなく、お米やパスタ、食パンはブラウンもありましたし、魚、野菜、果物も選べたのでヘルシーでした。
すべてがキングサイズなわけでもないですし、周りがみんな大食いということもないので、自らジャンクフードやお菓子を食べまくらなければ、別人級に太って帰国することは稀です。
スーパーに日本食が置いてあったり、街に日本食レストランもあるので、日本食人気もうかがえました。
過ごしやすい気候
地域によって異なりますが、全体的に晴れの日が多く、温暖で穏やかな気候のため、一年を通して過ごしやすいと言われています。
私が住んでいた都市(南東部)は、夏は日本と違ってカラッと乾燥していたため、ジトッとした暑さは感じませんでした。
冬もそこまで寒さが厳しくなく、雪がチラついた時はみんなプチ騒ぎしていたくらいです。
日本は四季があって暑い・寒い、多湿・乾燥をすべて経験しているので、おおかた順応できると思います。
日本人にあまり会わない環境も作れる
オーストラリアは留学先として人気なので、周りに日本人が全くいない環境は難しいですが、もともと日本人が少ない都市や住まいを選んだり、専攻やクラスが多い規模の大きな学校を選べば日本人だらけになることは避けられます。
せっかく留学に行っても、日本人とばかり一緒にいて日本語で話していたら、英語力を伸ばし、異文化交流する機会を失ってしまいます。
もちろん、留学生同士の交流も大事ですが、私は留学をいわゆる「遊学」にしたくなかったので、なるべく日本人だけで群れないようにしていました。
自然と文化を享受できる
広大な土地を誇るオーストラリアは豊かな自然に恵まれています。
また、歴史的建造物や伝統文化を感じられる場所もたくさんあります。
コンクリートジャングルの中で勉強していたら息が詰まっていたかもしれません。
通学途中で母ガモに追いかけられたり、公園の木の下で寝ているカンガルーに遭遇したり、日常に自然があふれる環境だと目まぐるしい生活でもつかの間の癒しになります。
長期休みに足を伸ばして世界遺産などを訪れるのも、新たな学びといい気分転換になります。
オーストラリア留学のデメリット3選

オーストラリアに留学しなければよかったと思うことはありませんが、「ここが困った」という点を3点挙げてみます。
物価が高い
「このカットケーキで1,000円もするの?!」なんて思った記憶があるくらい、外で食べたり飲んだりは高かったです。
面倒だったので大体1ドル=100円で計算していましたが、当時はもっと円高だったと思います(1ドル=90円ちょっと)。
今は1ドル=95円くらいで円安になっていますが、最近は日本も物価高ですし、アメリカやイギリスに比べたらオーストラリアはまだマシな方かもしれません。
訛りが聞き取れない
これは永遠の課題で、オーストラリア英語は独特の訛りがあり、ずっとアメリカ英語に親しんできた自分には非常に聞き取りづらいです。
音のイメージで言うとぺたーっとした感じ…?
また、オーストラリアはイギリスの植民地だったため、スペルはイギリス英語ベースです。
例えば「realize」は「realise」と書きます。
ただ、オーストラリア英語を絶対に使わないといけないわけではなく、課題もアメリカ英語で書いて提出していました。
オーストラリア人の友人にエッセイの添削を頼むとスペルも直されるのですが、私はかたくなにアメリカ英語を貫き通しました笑(「郷に入っては郷に従え」はどこへやら)
日本の質の良い日用品が手に入らない
日本で当たり前に手に入る物、愛用していた物が手に入らないことが多々あります。
例えばシャーペンがどこにも売っていない。学校の売店にもショッピングセンターにも。
現地はペン文化なので、みんなぶっとい書きづらい黒か青の油性ボールペンで、スケッチブックかってくらいデカくて厚いリングノートにメモします。
なので、フルシャーなんて便利なものは見つかりませんでした(旅先でやっとおもちゃのようなシャーペンに出会いました)。
身の回りの日用品は、特にこだわりがある物なら日本から持っていった方がいいです。
留学は人生の財産になる

留学自体を迷っているなら、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
私も留学に憧れはあったものの、お金もかかるので一度は諦めました。
実際に留学しても、現地で「今最高に留学生活満喫してる↑」と思える余裕はなく、一日一日を生き抜くのに必死でした。
それでも振り返ってみれば、人生で一番貴重な経験だったと思います。
留学がその後の仕事に直接結びつかなかったとしても、そこでした苦労や得た知識は血肉になりますし、人とのつながりは一生の宝です。
親に土下座してでも行く価値は十分にあると感じています。
もちろん、日本でも国際交流や英会話はできるので留学がすべてではありませんが、後悔しないように、行ける時に行きたい時に行っておくといいです。
少なくとも自分の周りには留学しなければよかったと言って帰ってきた人はいません。
成し遂げたい目標や明確な目的があるなら、はたいた大枚以上の価値を得られるはずです。
まとめ:メリット・デメリットを理解して留学先を選ぼう
英語留学といえばアメリカのイメージがある方が多いと思います。自分もそうでした。
ですが、オーストラリアを留学先に選んで結果的によかったです。
メリットが多いのは間違いないですが、デメリットも考慮したうえで、行き先としてオーストラリアも候補に入れてみてください!